空色物語

27歳、約10年ぶりにピアノ再開。…何にもならなくても。

a2z

いつぶりだろ。
このブログの事ではないよ。

物凄く衝撃を受けた。
山田詠美さんってどの小説だったか忘れたけど、金原ひとみの解説書いていたのを読んだ事あるぐらいで、今まで一切読んだ事なかった。
…めちゃくちゃタイプ‼︎
もぅかなり久しぶりに小説読んで、こんなに興奮できた自分にびっくり‼︎
私、小説読めなくなったと思ってた。
ここ数年は途中で読めなくなって、放置している本が結構ある。
けど、『A2Z』はなんと2日で読み切れた。
時間にしたらたぶん6時間以下で読み切れた。
読むの遅い私が!
しかも始終、面白くて面白くて仕方ない!

この本を読もうと思ったきっかけは、とにかく恋愛小説が読みたくて。
雑誌のGINZAの今月号で『コートと本』って感じの特集されてて、紹介されていた小説を買うつもりだった。
けど、立ち読みで軽く出だしを読んでみると、どうしても退屈そうにしか思えなく、とりあえず私、金原ひとみが大好きなので、金原ひとみが好きな人にオススメとネットで書かれていた、山田詠美の小説を読んでみよってなって。
で、この『A2Z』を棚から発見し、あらすじを読み、今の私の心境というか境遇に遠からずだしで、初めの一ページを開く。
『たった二十六文字で、関係のすべてを描ける言語がある。』
…これしかない‼︎読める‼︎
というより一ページ目の数行読んだだけでなぜか軽く泣けた‼︎
本当にわくわくして、直感で間違いない‼︎
絶対私この小説好きになる‼︎
ってなんか本当、一目惚れした時と同じ感覚だった。

そして実際読み切って、もう本当に素晴らしくて、感動して。
ストーリーというより、一文一文、言葉選びが、センスいいんでしょうね、こんな私でもめっちゃ分かる‼︎うまいこと言葉にしてくれているから、めちゃくちゃ気持ちよい。さらに口下手でボキャブラリーもないこんな私ですら、分かるようにちゃんと計算されているのか、全ての恋に置ける些細な感覚を、的確に言葉にしてくれていると感じ、こんな小説に出会えて、本当久しぶりなので、テンション上がりまくり‼︎
音楽や映画はいいものに出会えているけれど、本に関しては苦手意識が芽生えてしまって、なんとかエッセイ的なものは数冊読み切ってはいるけど、小説に於いては、もうここ2年ぐらいは読み切れてなかった。
だから、今回の完読は物凄く意味のある事だったし、こんなにテンションあがった小説って金原ひとみ以来なのですよ。
金原ひとみ蛇にピアスのラストあたり。
私はあまり読書してこなかった人だからだろうけど、本で初期衝動感じさせられたのは初めてやったのです。
で、御二方に共通しているのは、あほでも分かるように、言葉選びが絶妙なんじゃないかな?
そして感情をこんなに昂らさせて頂き、本当にこの出会いに感謝‼︎
また読書しようって意欲的な感情を芽生えさせて頂き、ありがとうございました‼︎と伝えたい‼︎

そして何よりこのタイミングでこの小説を読めた私は運命を感じざるを得ない。
まさに今私は結婚こそしてないけれど、似たような状況で。
彼氏は浮気していないはずだけれど、私は少なくとも心は完全に浮気している。(もちろんあの子に\(//∇//)\)
別れたいとか、とりあえず別居したいとか、そんな事ばっか考えていた。
でも彼氏の事も人として大切な存在なのは、5年半も付き合っているわけなので、当然。
さらに彼氏は最近精神的に非常に参っている。
今年に入ってからずっと調子悪い。
それなのに不謹慎だけど、私はあの子に夢中。恋をしている。彼氏がいながら。

そんな中でたまたま出会った本。
私はどう進むべきか自分の中ではっきりはまだ全然していないけど、でも少なくとも気付いた事がある。
彼氏と私は、恋よりも重要なステージまでもう進めてきちゃったという事。
お互いうざく感じたり、軽く殺意を抱いたりしても、なんやかんやで一緒に過ごせちゃっている。
その上で楽しい時間すらある。
信頼は間違いなくある。
安心感は間違いなくある。
私が恋をしているのは、彼氏は勘付いている。
けど、問い詰めてこない。
それは好きじゃないからとかどうでもいいからとかじゃないって事を私も感じている。
そういう無意識の感覚を、私の力では言葉で表せなかった感覚を、この本は与えてくれた気がする。
そしてこの小説のラストが示すように私は本当は分かっている。

でもナツやカズのように私の恋はまだ終わらせれていない。
まだ終わらせたくない。
なぜか。
理由は私自身の中にあったんやな。
何かは明確じゃない。
恋が終われば明確になるのかな。